港湾計画・設計
港湾計画・設計とはどのような仕事か
港湾の特性や港湾計画の概要
港湾は周辺エリアだけでなく国全体の経済や交通インフラにも大きく影響を及ぼすため、その港湾計画では地域と国それぞれの目的など集約させつつ、スムーズに推進させることが求められます。
基本方針は国が作成しますが、港湾計画を作成するのは港湾管理者。また、港湾自体は大きな空間となることもあり、周辺も含めれば行政や事業者、市民など関わる主体も多様となります。そうした意見などを十分ヒアリングした上で、土地利用計画など関連計画を加味した長期的視野の港湾計画を立案する必要があるわけです。
港湾計画の主な用途
港湾計画は主に以下で紹介する5つの用途で利用されます。
- 判断基準:港湾区域内の工事や利用に対して、港湾管理者が許可や指導をする際の判断基準とします。
- 手続き:港湾の開発だけでなく保全や利用も含めて、関係者との協議や行政手続きなどに利用されます。
- 空間計画:陸地に比べると海上は空間利用の自由度が高いため、港湾計画によって指針を示します。
- 事業マスタープラン:個々の施設整備などは港湾計画をマスタープランとして計画され、港湾計画と不整合が起きないようにします。社会情勢の変化などにより実状にそぐわなくなった場合、港湾計画自体を変更することもあります。
- 他の計画の前提:港湾法とは違う法律などに沿って、他の計画を策定する場合、前提条件として港湾計画を引用するケースがあり、整合性をとる必要があります。
港湾計画の策定基準や計画事項
港湾計画は、港湾法の第一章の二「港湾計画等」に定められています。基本方針は、7つの項目について国土交通大臣が定めるもの。それに適合させることを前提として、港湾計画では以下のような事項が、国土交通省令で定める基準に適合していることが求められます。
- 港湾の取扱可能貨物量その他の能力に関する事項
- 港湾の能力に応ずる港湾施設の規模及び配置に関する事項
- 港湾の環境の整備及び保全に関する事項
- 港湾の効率的な運営に関する事項その他の基本的な事項
参照元:e-Gov法令検索公式HP(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=325AC0000000218)
港湾計画の策定フローとは
港湾計画は一般的に以下の6つのプロセスを経て策定されます。
- 長期構想の策定
- 港湾計画の方針
- 港湾計画の素案作成
- 施設計画、土地利用計画
- 計画関連の検討事項
- 港湾計画の策定
港湾計画の前に長期構想を策定するのは、港湾自体が長期利用される前提のため、港湾計画の目標年次よりもさらに長期間にわたる視点で計画立案する必要があるからです。
建設コンサルタントは港湾計画においてどのような仕事をするのか
建設コンサルタントが港湾計画を手掛ける場合、方針を立てる前に長期構想を策定するという点が、スタンダードな土木工事の企画・計画とは異なるポイント。長期的な社会・経済予測や将来目標の設定など豊富な実績と情報収集力がないと難しい作業だといえるでしょう。
施設計画、土地利用計画のプロセスでは、経済影響や交通量予測、環境影響など幅広い評価も行うため、専門技術や分析スキルなどが必要となります。
- 関連記事
-
- 技術士資格が生きる!「地質調査」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「環境調査」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「農村計画・都市計画」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「橋梁・構造設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「公園設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「農業土木」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「河川計画・設計計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「道路設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 「上下水道設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「土木施設計画・設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 建設コンサルタント「フジヤマ」に転職した技術者にインタビュー
全国に拠点を拡大し続けている
建設総合コンサルタント
静岡県浜松市に本社を置く株式会社フジヤマは、コンサルタント分野をはじめ、国土基盤(測量・調査)、空間情報(地理情報)といった3つの部門で構成されている建設総合コンサルタントです。国や自治体における建設コンサルタントの幅広い事業領域をワンストップで提供。地元はもとより、全国に拠点を拡大、成長し続けている企業です。
株式会社フジヤマ 本社所在地 | 静岡県浜松市中区元城町216-19 |
---|---|
拠点 | 【支店】静岡、沼津、名古屋、豊橋、豊川、東京、福岡 【営業所】磐田、袋井、掛川、島田、藤枝、焼津、富士 横浜、相模原、多摩、埼玉、千葉、山梨、豊田、西尾、三重、岐阜、大阪、神戸、大分、宮崎 |
事業展開 | 都市計画、区画整理、補償調査、航空写真測量、地上測量、深浅測量、土木設計、造園設計、上下水道設計、建築設計、設計管理、地理情報システム、地質調査、環境アセスメント、他 |
連絡先 | 053-462-8800(総務部採用担当・田中) |