休暇・残業
一般的な建設コンサルタント会社の休暇制度や残業状況
建設コンサルタントは「残業が多く激務」というイメージを持つ人も多いと思いますが、実際はどのくらい残業しているのでしょうか。求人サイトによる調査データや、建設業の休暇傾向、今後の動向をご紹介します。
建設コンサルタントの職種ごとの月の残業時間
- 施工管理…35.3時間
- 設計監理・コンストラクションマネジメント…28.9時間
- 建築設計・デザイン・積算・測量…26.9時間
- 設備保全・保守・設備メンテナンス…22.5時間
- 技術開発・部材開発・解析・調査…20.5時間
- プラントエンジニア…20.4時間
参照元:転職・求人doda(デューダ) https://doda.jp/guide/zangyo/br> (ビジネスパーソン15,000人に調査 2022年4~6月の1カ月あたりの平均)
建設コンサルタントの仕事は、国や地方自治体から発注された公共事業がメインです。その納期は年度末に設定されることが多いため、3月をピークに業務が集中します。また、建設業は36協定による時間外労働上限規制に猶予が設けられています(2023年時点)。
そのため、他の職種と比べても残業時間の多い業種と言えるでしょう。猶予期間が明ける2024年4月以降は時間外労働の上限規制が適用されますので、今後は建設業界においても時間外労働は減っていく見通しです。
休暇について
建設業全体で見ると、完全週休2日制を採用しているかどうかは、会社ごとにまちまちです。その中でも、建設コンサルタントにおいては完全週休2日制をとっているところがほとんどで、年間休暇数は120日前後となっています。
建設コンサルタントの仕事は、他の職種と比べて残業が多めですが、完全週休2日制を採用している会社がほとんどで、メリハリをつけて働くことができます。ただし、災害等があった場合や繁忙期には休日出勤になることもあります。一般的に、休日出勤に対しては代休が取得できることになっていますが、法律で義務付けられているものではありません。そのため、代休を取りやすい環境にあるかどうかは会社によって異なります。
取材協力企業・株式会社フジヤマの例を紹介
建設コンサルタント業界の中でも、会社ごとに労働条件はまちまちです。今回取材に協力してくれた株式会社フジヤマの採用情報から、どのくらい休みがとれるのか確認してみましょう。
年間休日 123日
【内訳】(2023年5月10日時点 リクルートエージェント掲載の求人情報より)
- 完全週休二日制(土曜、日曜、祝日)
- その他(年末年始、夏季、慶弔休暇)
- 有給休暇 有(10日~)
フジヤマの技術者の声
当メディアでは、2023年4月にフジヤマの技術士資格を保有する技術者の方々にアンケートを実施しました。建設コンサルタントの残業や休暇について、生の声をご紹介します。
土日祝が休みで子どもと一緒に過ごすことができる
フジヤマは土日祝が休みで、子どもと一緒に休日を過ごせるので大変助かっています。また、有給休暇を取得しやすい職場の雰囲気です。一方、残業ありきの業務量だと感じていて、年末から年度末にかけては上限時間を超えて残業せざるを得ない状況です。
リフレッシュ休暇制度によって最大5連休が可能
建設コンサルタントは構造的多忙産業と言われていて、年度末が超多忙期となることは避けて通れないと認識しています。しかし、年間を通してメリハリのある休日を取得することもできます。フジヤマの場合、リフレッシュ休暇(連続して3日の休暇取得制度、土日とつなげることで最大5日連続休暇が可能)の取得が推奨されており、休みやすい環境が整っています。
計画的に業務をこなせばメリハリのきいた働き方が可能
突発的な災害復旧支援などの対応では、残業や休日出勤があります。ただし、通常業務だけでみれば休日出勤等が生じるのは1~2ヵ月程度の間だけです。また、ノー残業デーや有休取得推奨日を活用した大型連休など、計画的に業務をこなすことでメリハリのきいた働き方が可能です。私自身も単身赴任中ですが、週末は帰省して、畑や庭の手入れ、地元自治会の役も担っています。
以前に比べると休日出勤や残業の状況は改善されている
時期によりますが、やはり休日出勤や残業は多いと感じます。ただし、私が社会人になった頃よりは状況が改善されていると感じますので、今後はより改善されることを期待しています。
チーム業務なので全体の中で個別の休暇は調整しやすい
チームを組んで業務に対応しているので、それぞれの技術力や忙しさ等を調整しながら進捗します。そのため、残業ないし個人の時間は比較的調整しやすい(取りやすい)と思います。
秋・冬の繁忙期は休日出勤が月2~3日程度
春・夏は残業も少なく、休日出勤もほとんどありません。秋・冬の繁忙期に入ると、残業も休日出勤も増えてきます。令和4年度は大規模災害が発生したため、災害対応・残業・休日出勤が重なり自分の時間が持てなかったですが、そのようなことが起きなければ、繁忙期でも休日出勤は月2~3日くらいだと思います。
力量の高い人ほど残業が多くなりがちだが休暇はコントロールできる
建設業界だから残業が多いということはなく、個人の力量による残業時間の差が大きいと思います。個人の力量が高いほど、業務が集中し、残業が多くなる傾向です。一方、力量が高くなるにつれて、業務(工程)をコントロールすることができるようになるので、自己の判断で休暇取得しやすくなります。
働き方改革によって残業は格段に少なくなった
働き方改革に伴う会社の取り組み、従業員の意識変化もあり、残業は数年前と比べて格段に少なくなっています。しかし、年度末や災害時にはやはり残業時間が大幅に増えてしまいます。増えるといっても、以前の半分ぐらいの感覚ですが。前と比べて自分の時間が増えたのは間違いないと思います。有給休暇の取得率もかなり上がってきているように感じます。
土日祝日にも出勤日が設定されている
土曜日・日曜日の他、祝日にも出勤日が設定されていることには驚きました。途中入社ですが、半年間の試用期間中に有給休暇が認められないことは残念です。
有給取得奨励やRPA活用による効率化で働き方改革を進めている
働き方改革が推進されているが、実際はうまく機能しておらず、現場でのひずみ(理想と現実)が大きくなっています。会社としては有休取得を奨励していたり、RPA活用等の作業効率化を進めたりして、実績を上げていると思います。
うまく調整すれば忙しさを平準化できる可能性も
基本的に週2日は休めます。有給休暇は年5日以上取得していて、個人のスケジュール管理次第で取得しやすいと感じています。繁忙期(10月~3月)や災害対応が発生した場合は、残業が多くなるとともに、有給休暇はなかなか取得できません。また、複数業務を担当することが通常なので、繁忙期が重なると勤務時間は多くなります。一方、うまく調整すれば忙しさを平準化できる可能性があります。
定時退社デーの徹底などで残業時間は徐々に削減
正直、年度末の繁忙期は休日出勤や残業も多くなってしまっているのが現状です。また、災害など突発的に対応を求められる業務によって休日出勤が生じる場合もあります。そうした中でも、近年では定時退社デーの徹底やRPAなどの技術活用により、徐々に残業時間の削減が実施できています。
自己裁量で休暇取得ができる環境
残業は少ないとは言えませんが、社員一人一人の業務に対する責任感からのものと感じています。その責任感を維持したまま、残業を減らしていくことがこれからの課題だと思います。休暇は自己の裁量で取得でき、決して休暇を取りにくい環境ではありません。
残業時間は少なくなっています
繁忙期はそれなりに残業せざるを得ない状況ですが、働き方改革が進んでいて、自分の若い頃よりは残業時間は少なくなっています。
建設コンサルタント業界の性質上、秋から冬にかけて繁忙期があり、残業が多くなりがちなのは間違いないようです。また、突発的な災害対応によって残業や休日出勤を余儀なくされることもあります。ただし、株式会社フジヤマは代休・有休を取得しやすい環境なので、メリハリをつけた働き方が可能です。
全国に拠点を拡大し続けている
建設総合コンサルタント
静岡県浜松市に本社を置く株式会社フジヤマは、コンサルタント分野をはじめ、国土基盤(測量・調査)、空間情報(地理情報)といった3つの部門で構成されている建設総合コンサルタントです。国や自治体における建設コンサルタントの幅広い事業領域をワンストップで提供。地元はもとより、全国に拠点を拡大、成長し続けている企業です。
株式会社フジヤマ 本社所在地 | 静岡県浜松市中区元城町216-19 |
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拠点 | 【支店】静岡、沼津、名古屋、豊橋、豊川、東京、福岡 【営業所】磐田、袋井、掛川、島田、藤枝、焼津、富士 横浜、相模原、多摩、埼玉、千葉、山梨、豊田、西尾、三重、岐阜、大阪、神戸、大分、宮崎 |
事業展開 | 都市計画、区画整理、補償調査、航空写真測量、地上測量、深浅測量、土木設計、造園設計、上下水道設計、建築設計、設計管理、地理情報システム、地質調査、環境アセスメント、他 |
連絡先 | 053-462-8800(総務部採用担当・田中) |