
技術士試験での口頭試験とは
技術士試験での口頭試験は「最後の関門」です。合格率は高いものの、準備不足では不合格になることもあり得ます。口頭試験についてが概要や合格基準、評価項目などを解説します。合格を目指すうえでの参考にしてみてください。
口頭試験の概要
筆記に合格した人だけが受ける20分前後の面接試験で、技術士としての適格性を総合的に判定することが目的です。評価は6つのコンピテンシー(資質能力)に基づいてくだされます。合否はその場では告げられませんが、応答や雰囲気から「合格サイン/不合格サイン」が感じ取れることもあります。求められる点を押さえておくと良いでしょう。
口頭試験の合格基準
最初に覚えておきたいのは、口頭試験の合格基準です。
- 全評価項目で60%以上の評価を獲得すること。
- 1項目でも60%未満があると不合格となり、翌年は再び筆記から受験し直しです。
合格率は80〜90%と高いものの、誰でも受かる試験ではありません。事前に対策をしっかりとっておきましょう。
重要な評価項目
試験の上で評価される項目とポイント、準備のコツをまとめました。
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コミュニケーション
- ポイント: わかりやすい言葉・論理的構成
- 準備のコツ: 業務内容を「1分版/3分版」で練習
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リーダーシップ
- ポイント: 調整型リーダーシップを重視
- 準備のコツ: 役職でなく“主体的行動”を事例化
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評価
- ポイント: 成果を次に活かす姿勢
- 準備のコツ: 結果→波及効果→改善案の流れで説明
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マネジメント
- ポイント: QCD+リスク対応のバランス感覚
- 準備のコツ: 人・モノ・金・情報の配分根拠を示す
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技術者倫理
- ポイント: 公衆の安全・法令遵守
- 準備のコツ: 3義務2責務・倫理綱領を暗唱+事例研究
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継続研鑽
- ポイント: CPDへの主体的取組
- 準備のコツ: 学会活動・資格取得などを具体的に列挙
丸暗記で覚えることも可能ですが、3義務2責務などは意味も踏まえておく方が良いです。自分の中で理解を深められていると、受け答えもその分スムーズになります。
試験の流れ
試験は下記の形で進みます。
- 入室〜着席:挨拶と受験番号確認。
- 業務経歴説明:指定なしなら「3分」を想定。
- 質疑応答:実務・筆記論文・倫理・CPD等を中心に約15分。
- 退室:退出時の所作まで評価対象と心得る。
よくある質問と対策
業務経歴の深掘り
準備すべきポイントは、要点を時系列+成果+課題で整理しておくことです。また、専門用語は平易な言葉で伝えられるようにしておきましょう。
筆記試験内容へのツッコミ
対策としては、筆記試験の再現論文を作り、課題設定・解決策の根拠をデータで補強しておくことです。スムーズに受け答えができるようにしておきましょう。
技術者倫理
「公衆の利益を最優先」を軸に、反倫理事例を3つ程度備えておきましょう。これも事前の準備が大切です。く
受験動機・将来像
外発的理由(昇進・手当)は避け、社会貢献や後進育成に言及する形が望ましいです。
効果的な準備方法
- 想定問答集の作成と音読:1分以内で答える練習を繰り返す。
- 模擬面接:第三者から視線・声量・話速のフィードバックを受ける。
- 録音チェック:自分の説明を客観的に聞き、冗長表現を削除。
- 論点カード:質問が逸れても軸に戻れるキーワードを携帯。
合格のポイントと注意点
合格を目指すうえで、下記の対応を意識しておきましょう。
- 質問の意図が不明なら素直に確認し、的外れ回答を防ぐ。
- 面接官と議論になりそうでも冷静に傾聴し、結論を急ぎ過ぎない。
- 回答は結論→理由→具体例の「PREP法」で端的に。
- 時間管理を徹底し、面接官のアイコンタクト・姿勢から反応を読む。
不合格サインとリカバリー
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制限時間オーバー
- 主な原因: 話が冗長・要点不明
- 今後の対策: 1分・3分の分速で再練習
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業務経歴に疑問
- 主な原因: 数値・期間が曖昧
- 今後の対策: 記録を掘り起こし定量化
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倫理質問で沈黙
- 主な原因: 法令・綱領の知識不足
- 今後の対策: 条文暗記+時事事例の整理
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面接官との口論
- 主な原因: 受け身でない態度
- 今後の対策: 傾聴と共感フレーズを挿入
もし不合格になっても翌年の受験機会はあります。筆記からやり直しですが、口頭試験対策は蓄積資産です。論文の質向上・実務経験の棚卸しとして次回に活かせます。
コンテンピシーに沿った回答をできるように学習を
技術士口頭試験は「筆記の延長」ではなく、「あなた自身がこれから技術士として問題ないか資質を見る試験」です。6つのコンピテンシーを裏付ける具体的事例と、倫理観・継続的学習姿勢を自信を持って語れるよう準備しましょう。1分で核心を伝える設計と、冷静なコミュニケーションが合格の鍵です。
全国に拠点を拡大し続けている
建設総合コンサルタント
静岡県浜松市に本社を置く株式会社フジヤマは、コンサルタント分野をはじめ、国土基盤(測量・調査)、空間情報(地理情報)といった3つの部門で構成されている建設総合コンサルタントです。国や自治体における建設コンサルタントの幅広い事業領域をワンストップで提供。地元はもとより、全国に拠点を拡大、成長し続けている企業です。

株式会社フジヤマ 本社所在地 | 静岡県浜松市中区元城町216-19 |
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拠点 | 【支店】静岡、沼津、名古屋、豊橋、豊川、東京、福岡 【営業所】磐田、袋井、掛川、島田、藤枝、焼津、富士 横浜、相模原、多摩、埼玉、千葉、山梨、豊田、西尾、三重、岐阜、大阪、神戸、大分、宮崎 |
事業展開 | 都市計画、区画整理、補償調査、航空写真測量、地上測量、深浅測量、土木設計、造園設計、上下水道設計、建築設計、設計管理、地理情報システム、地質調査、環境アセスメント、他 |
連絡先 | 053-462-8800(総務部採用担当・田中) |