技術士の総合技術監理部門とは
総合的な知識・判断が求められる技術士の最上位資格
技術士の資格試験である技術次第二次試験では、様々な技術領域や専門領域に応じて複数の技術部門が開設されており、技術士としてのキャリアアップを希望する人は目的とする部門の技術次第二次試験を受験して資格取得を目指します。
総合技術監理部門はそのような技術部門の中でも特に責任の大きな役割であり、高度な資格と考えることが可能です。
総合技術監理部門技術士の役割
総合技術監理部門技術士の役割は、様々な技術に関連した業務を安全かつスムーズに実行して完了できるよう、色々な問題やリスクに対処して解決をマネジメントすることになります。また単に問題を解決するだけでなく、解決策の中でも最適解と認められるようなプランを考える責任があります。
総合技術監理部門技術士は主に5つの分野の管理技術を適用させて問題解決を担う技術士であり、つまりはそれぞれの技術分野についてすべからく適正な知識やスキルを備えていなければなりません。
総合技術監理部門の技術体系・学ぶ内容
総合技術監理部門技術士が身につけるべき管理技術として、以下の5つの管理分野が設定されています。
- 経済性管理
- 人的資源管理
- 情報管理
- 安全性管理
- 社会環境管理
経済管理はコスト面やキャッシュフローをベースとして管理プランを考える領域であり、人的資源管理は技術者のスキルや特性などを考慮して適材適所の人材マネジメントを考える領域です。その他にも作業場所の安全管理や社会環境に対する影響の管理、適切な情報の取り扱いやセキュリティリスクへの対処など情報面での管理にも十分な取り組みが求められます。
例えば、経済管理ばかりを重視してコスト削減を突き進めれば、安全管理がおろそかになったり人的リソースの取り扱いで問題が生じたりする可能性も。また人的資源管理が不十分になれば安全管理や情報管理のリスクも増大します。
総合技術監理部門技術士は上記の管理技術を有効活用してトータルバランスを考える役割です。
技術士(総合技術監理部門)を取得するメリット
技術者としての価値向上
技術士の資格部門の中でも総合技術監理部門はハイグレードな資格と考えられており、総合技術監理部門技術士としての資格を取得していることで技術士としての価値や魅力を客観的かつ効果的にアピールすることが可能となります。
技術士としての価値を向上させることで、給与面でのメリットを追求したり、より労働条件が有利な企業や環境へ転職してキャリアアップを目指したりできるチャンスもあるでしょう。
需要がある
日本国内では慢性的かつ深刻な少子高齢化によって労働人口が減少傾向にあり、特に高度人材についての需要があらゆる分野や業界において高まっています。そのため、高度人材の育成や活用について政府や民間企業が官民一体となって取り組んでおり、そもそも総合技術監理部門技術士の資格取得者に対する社会的なニーズが高いということは重要です。
社会から求められる人材であるという事実はそれだけで強みとなり、自分なりの将来像を多角的に検討できます。
複数業務にまたがる問題解決能力とマネジメント能力習得につながる
総合技術監理部門技術士は文字通り総合的な技術管理の中心的存在となる資格者であり、複数の分野の視点からチーム内の問題解決やプロジェクトのリスクマネジメントへ貢献します。
そのため総合技術監理部門技術士は単一の業種や業界に特化した技術士でなく、多種多様なビジネスやものづくりの現場におけるスキルやノウハウをつちかっていけることが強みです。また色々なケースやシーンへ対応することで、一層に自己成長を突き詰められる点も見逃せません。
技術士(総合技術監理部門)の難易度
技術士(総合技術監理部門)の資格試験は難易度の高いものとなっており、例えば「公益社団法人日本技術士会」が公表している令和元年度から令和5年度の期間の合格実績を参照すると、その合格率は令和2年度で12.6%、最も高い令和5年度でも20.7%となっています。
加えてそもそも受験者の多くが技術士資格保有者であることを考慮すれば、ハイレベルな試験といえるでしょう。
※参照元:公益社団法人日本技術士会(https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/001013.html)
受験資格
受験資格として、まず技術士補の資格を有していることが必要です。
その上で、例えば以下のような実務経験や学歴、指導業務経験の実績といったものが一例として求められます。
- 総合技術監理部門を除く技術部門における技術士補としての実務経験4年
- 総合技術監理部門における技術士補としての実務経験7年
なお、大学院修士課程もしくは専門職学位課程を修了していたり、博士課程に在学したりしていた学歴を有している場合、最大2年を限度として実務経験期間から差し引けることもポイントです。
この他にも複数の受験資格が設定されているため、詳細は日本技術士会の公式サイトでご確認ください。
※参照元:公益社団法人日本技術士会(https://www.engineer.or.jp/c_topics/009/009927.html)
試験内容
日本技術士会の公式サイトでは試験科目として以下の内容が紹介されています。
- 試験は、21の技術部門について行う。
- 試験科目は、必須科目及び選択科目により行う。
- 既に総合技術監理部門を除くいずれかの技術部門の第二次試験に合格している者が、総合技術監理部門を既に合格している技術部門に対応する選択科目で受験する場合は、試験科目のうち選択科目を免除する。
すでに技術士として資格を取得している人が総合技術監理部門の合格を目指す場合、特に3番目の免除規定について確認することが大切です。
※引用元:公益社団法人日本技術士会(https://www.engineer.or.jp/c_topics/009/009927.html)
全国に拠点を拡大し続けている
建設総合コンサルタント
静岡県浜松市に本社を置く株式会社フジヤマは、コンサルタント分野をはじめ、国土基盤(測量・調査)、空間情報(地理情報)といった3つの部門で構成されている建設総合コンサルタントです。国や自治体における建設コンサルタントの幅広い事業領域をワンストップで提供。地元はもとより、全国に拠点を拡大、成長し続けている企業です。
株式会社フジヤマ 本社所在地 | 静岡県浜松市中区元城町216-19 |
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拠点 | 【支店】静岡、沼津、名古屋、豊橋、豊川、東京、福岡 【営業所】磐田、袋井、掛川、島田、藤枝、焼津、富士 横浜、相模原、多摩、埼玉、千葉、山梨、豊田、西尾、三重、岐阜、大阪、神戸、大分、宮崎 |
事業展開 | 都市計画、区画整理、補償調査、航空写真測量、地上測量、深浅測量、土木設計、造園設計、上下水道設計、建築設計、設計管理、地理情報システム、地質調査、環境アセスメント、他 |
連絡先 | 053-462-8800(総務部採用担当・田中) |