環境調査
環境調査と環境アセスメント(環境影響評価)とはどのような仕事か
環境調査
環境調査は公共工事のどの段階で行う調査なのか
公共工事の工程の中で、最初の基本計画において各種調査が実施され、環境調査もそれに含まれます。建設コンサルタントは各種調査を進めるとともに、その評価や対策などを踏まえて概略設計を作成。次の工程である事前評価へと移ります。
事前評価の項目のひとつにアセスメント(環境影響評価)があり、自治体条例対応や縦覧図書作成手続きなどを経て、事業採択へと進めていきます。
環境調査にはどのようなものがあるのか
公共工事に関連する環境調査としては、主に以下のような調査が挙げられます。
- 自然環境調査(動植物への影響)…動物調査、植物調査、生態系調査など
- 生活環境調査(人の生活への影響把握)…大気質調査、水質調査、騒音・振動調査、悪臭調査、土壌調査、交通量調査など
- その他の調査…樹木調査、景観調査、文化財・遺跡等の発掘調査など
環境保全に関連する法律とは
環境調査の目的には法令遵守という面もあります。環境保護に関連する法律の一部を、カテゴリー別に整理したので、下記をご覧ください。建設コンサルタントは、これら法令や自治体条例などを踏まえて、環境調査に対応します。
- 地球環境保護:環境影響評価法、フロン排出抑制法、オゾン層保護法
- 自然環境保護:廃棄物処理法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、土壌対策法など
- 周辺環境保護:騒音規制法、振動規制法、悪臭防止法など
環境アセスメント(環境影響評価)
環境アセスメント(環境影響評価)とは
環境アセスメント(環境影響評価)とは、事業を実施するにあたって、環境にどのような影響を及ぼすかについて自ら調査、予測、評価を行い、その結果を公表して国民、地方公共団体から意見を聴きながら、環境保全の観点から総合的かつ計画的により望ましい事業計画を作り上げていこうとする制度です。
環境アセスメントの対象となる事業及び項目とは
環境アセスメントの対象となる事業は、道路、ダム、鉄道、空港、発電所などの13種類。環境アセスメントが必須となる第1種事業と、環境アセスメントが個別判断となる第2種事業、それぞれ事業の種類と規模に応じて基準が定められています。また、13種類とは別に、大規模な港湾計画も対象となります。 対象となる調査項目は環境省の公式HPに掲載されている下記の環境要素を考慮し設定します。
- 環境の自然的構成要素の良好な状態の保持(大気環境、水環境、土壌環境など)
- 生物の多様性の確保及び自然環境の体系的保全(動物、植物、生態系)
- 人と自然との豊かな触れ合い(景観、触れ合い活動の場)
- 環境への負荷(廃棄物、温室効果ガスなど)
- 一般環境中の放射性物質(放射線の量)
なお、環境アセスメントを行うのは当該事業者になりますが、事業者に代わって実務を請け負うのが建設コンサルタントで、調査計画から現地調査・分析、予測、評価に関する書類作成(方法書、準備書、評価書等)や、手続きに係わる環境関連事項のきめ細かなコンサルティングを行うなど一貫した業務体制で対応します。
参照元:環境省公式サイト「環境アセスメント制度 環境アセスメントガイド」(http://assess.env.go.jp/1_seido/1-1_guide/1-5.html)
取材協力企業・フジヤマが行っている環境調査と影響評価(アセスメント)とは
フジヤマが対応する環境調査とは
1967年から静岡県浜松市で測量業を手掛けてきた実績を持つ建設総合コンサルタント、フジヤマでは以下に挙げる9つをはじめとする各種環境調査に対応しています。 環境問題に対する社会意識が高まってきた時代背景もあり、調査を担当する建設コンサルタントの社会的責任も増す状況。フジヤマは、調査だけでなく予測と評価、そして解決策の提案までを行っています。
- 各種の自然環境調査、生活環境調査
- 環境アセスメント(環境影響評価)
- 河川改良に伴う河川水辺環境調査(魚介類調査)
- バイパス計画事前環境調査
- 道路新設に伴う自然環境調査
- 海域漁礁効果調査
- 道路管理調査(騒音・振動調査)
- 土砂運搬経路に関する騒音・振動・交通量調査
- 民間開発事業における工場騒音測定
参照元:フジヤマ公式HP(https://www.con-fujiyama.com/business/consultant/urban-area-creation/#environmental-research)
フジヤマが対応する影響評価(アセスメント)とは
影響評価(アセスメント)の対象となる事業も、かつては道路や鉄道、ダムといった社会インフラの大規模事業がメインでした。21世紀でも、リニアモーターカーに関連する大規模な地下工事といった事業もありますが、再生可能エネルギー関連施設や各種プラント、廃棄物処分場といった施設に関連するアセスも重要な案件となっています。
日本は国土面積が大きくはないわりに、地域による環境が多種多様で、当該自治体の条例対応も重要なミッション。フジヤマは、東海エリアを中心に地域密着型の建設コンサルタントとして、専門技術者によるアセスを手掛けてきた豊富な実績を持っています。
フジヤマが対応する道路管理調査(騒音・振動調査)とは
道路工事に関連する環境調査として、フジヤマでは騒音・振動調査を行っています。環境計量証明事業所でもあるフジヤマは、精緻な測定に基づく沿道環境の実態調査をはじめ、影響予測や解決策の提案までをフルサポートしてくれます。
フジヤマ 現場の技術者から
持続可能な社会への変革は不可欠であり、SDGsをはじめとして、その社会的関心は日々高まっています。建設総合コンサルタントとして、開発と環境の両立を考えていくことは大変難しい課題ですが、持続可能な社会の構築にむけ、将来を見据えていくことは、とてもやりがいのある仕事です。
フジヤマでは調査から計画策定、事後調査まで、一括して仕事ができることが多く、現場作業からチームでの報告書作成など、内業外業問わず幅広く経験できます。
- 関連記事
-
- 技術士資格が生きる!「地質調査」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「農村計画・都市計画」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「港湾計画・設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「橋梁・構造設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「公園設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「農業土木」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「河川計画・設計計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「道路設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 「上下水道設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 技術士資格が生きる!「土木施設計画・設計」の仕事~フジヤマの現場は?
- 建設コンサルタント「フジヤマ」に転職した技術者にインタビュー
全国に拠点を拡大し続けている
建設総合コンサルタント
静岡県浜松市に本社を置く株式会社フジヤマは、コンサルタント分野をはじめ、国土基盤(測量・調査)、空間情報(地理情報)といった3つの部門で構成されている建設総合コンサルタントです。国や自治体における建設コンサルタントの幅広い事業領域をワンストップで提供。地元はもとより、全国に拠点を拡大、成長し続けている企業です。
株式会社フジヤマ 本社所在地 | 静岡県浜松市中区元城町216-19 |
---|---|
拠点 | 【支店】静岡、沼津、名古屋、豊橋、豊川、東京、福岡 【営業所】磐田、袋井、掛川、島田、藤枝、焼津、富士 横浜、相模原、多摩、埼玉、千葉、山梨、豊田、西尾、三重、岐阜、大阪、神戸、大分、宮崎 |
事業展開 | 都市計画、区画整理、補償調査、航空写真測量、地上測量、深浅測量、土木設計、造園設計、上下水道設計、建築設計、設計管理、地理情報システム、地質調査、環境アセスメント、他 |
連絡先 | 053-462-8800(総務部採用担当・田中) |