技術士の義務・責務

技術士の3義務2責務とは

技術士として働く上で、果たすべき職責として「3義務2責務」というものが設定されており、これは技術士法において遵守すべき必須のルールとなっています。

技術士の資格取得を目指す際、この3義務2責務は技術士試験でも必須科目や口頭試験でも必ず問われるため、しっかりと覚えておくと共に、実際に技術士として従事する場合も厳守していきましょう。

なお、技術士の3義務2責務に反した場合、資格剥奪や刑事罰の対象になります。

※引用元：令和6年4月文部科学大臣指定試験・登録機関公益社団法人 日本技術士会「技術士制度について」【PDF】（https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/attached/attach_1680_2.pdf）

技術士の3義務

信用失墜行為の禁止（技術士法第44条）

技術士の3義務の1つとして技術士法に明記されている「信用失墜行為の禁止」とは、文字通り技術士や技術士補として働く者は、技術士・技術士補の社会的信用を傷つけたり、不名誉な行為によって技術士・技術士補全体の信用を損なったりしてはならないという義務です。

秘密保持義務（技術士法第45条）

秘密保持義務もまた文字通りの意味であり、技術士もしくは技術士補として従事する中で知り得た業務上の秘密や情報について、正当な理由がなく漏らしたり盗用したりしてはならないという義務です。

なお、秘密保持義務は技術士や技術士補として働くことを止めた後でも引き続き維持されます。

名称表示の場合の義務（技術士第46条）

技術士として業務へ従事する場合において、技術士の名称を表示する際には、その登録を受けている技術部門を明示しなければなりません。

また、自分が技術士として登録を受けていない技術部門について表示することはできません。

技術士の2責務

技術士等の公益確保の責務（第45条の2）

技術士の2責務は2000年の法改正で追加されたルールであり、例えば技術士や技術士補として業務に従事する際、それぞれの技術士・技術士補は公共の安全確保や環境の保全にしっかりと努めて、公益に害することがないよう責務を果たさなければならない点にも注意してください。

技術士の資質向上の責務（第47条の2）

様々な技術は日進月歩で発展しています。そのため技術士として業務に当たる者は、どのような現場や作業内容であっても常に、その業務に関する知識やスキルなどの水準の向上に努めて、技術士や専門家としての資質向上を目指せるように尽力しなければなりません。