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技術士建設部門試験の勉強方法

こちらの記事では、技術士建設部門の試験について解説しています。技術士建設部門の試験は難易度が高いため、計画的に勉強を進めていくことが必要といえるでしょう。試験の概要や試験構成、学習方法などについてまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

技術士建設部門の試験概要

「技術士試験」は、21部門に分かれている中からひとつの技術部門から選択して受験をしますが、「建設部門」はその中のひとつです。合格した場合に建設業許可において「どの業種の専任技術者・監理技術者になれるのか」という点については、受験の際に選択した部門・科目によって異なります。

また、技術士試験は一次試験と二次試験に分かれています。一次試験に合格すると「技術士補」としての登録資格が得られ、さらに二次試験に合格した場合には「技術士」としての登録資格を得られます。

難易度

技術士建設部門には第一次試験と第二次試験の2つがあり、難易度が異なります。

第一次試験の筆記試験はマークシート形式の択一式問題のため、合格率は30~50%と比較的高めです。

しかし、最大の難関となるのは第二次試験です。筆記試験と口頭試験の2つで構成されており、口頭試験の合格率は9割近くあるものの、筆記試験で8~9割が不合格となってしまいます。そのため第二次試験の合格率は9~11%程度と、第一次試験に比べて圧倒的に低い数値です。

第二次試験に備えてしっかりと試験対策をした人のほとんどが不合格となってしまうことから、技術士試験の難易度は相当高いことがうかがえます。

合格率

令和4年度の「技術士第一次試験 建設部門」の合格率は41.2%でした。

前年の令和3年度は28.9%、前々年の令和2年度は39.7%といずれも令和4年度よりも低くなっていますが、過去3年間の平均で見ると合格率は36.6%で、毎年約3割の人が合格できる計算となります。

一方、技術士第二次試験 建設部門の合格率は令和4年度で9.7%、令和3年度で10.4%、令和2年度で10.3%と、いずれも第一次試験より低い9~10%程度となっています。

※参照元:日本技術士会「技術士第一次試験 統計情報(PDF)」 (https://www.engineer.or.jp/c_topics/001/attached/attach_1012_2.pdf

技術士建設部門の試験構成

一次試験の構成

第一次試験は、「基礎科目」「適正科目」「専門科目」の3科目となっており、すべて5肢択一のマークシート方式となっています。それぞれの科目の試験時間や問題数は下記の通りです。

基礎科目と適正科目は1問1点の15点満点、専門科目は1問2点の50点満点となっており、すべての科目で満点の50%以上の得点を獲得すると合格となります(ひとつでも50%に満たない科目がある場合は不合格となります)。

二次試験の構成

第二次試験は、「筆記試験」と「口頭試験」の2つで構成されています。まず筆記試験が例年7月上旬に実施され、筆記試験に合格すると11月下旬から翌年1月中旬にかけて行われる口頭試験の受験資格が得られます。

このうち、筆記試験は「必須科目」と「選択科目」の2つから構成されます。「必須科目」の試験解答時間は2時間となっており、建設部門全般に渡って求められる専門能力・応用能力・問題解決能力・課題遂行能力が問われます。こちらの試験では、11の選択科目全般を含む建設部門全体から総合的な出題が行われる点が特徴です。また「選択科目」では、受験申し込みの際に選択した科目に関する専門知識・応用知識・問題解決能力・課題遂行能力が問われます。

さらに筆記試験を合格すると受験できる口頭試験は、技術士の適格性を判定するために行われています。試験官からの質問に対して受験生が口頭で答える、という形式となっています。

合格に必要な勉強時間の目安

一次試験の勉強時間

例えば過去問題を中心として学習し、過去問題1問の理解に1時間かけるといったケースを考えてみましょう。

一次試験における1年分の問題数は基礎科目が30問、適正科目が15問、専門科目が35問となっていますので、上記の前提で考えると、1年分の過去問題を理解するまでには合計80時間が必要、ということになります(30+15+35=80時間)。

さらに、合格を目指すために直近5年分の過去問を理解していくとすると、400時間が必要と考えられます(80時間×5年分)。この場合に1日2時間勉強に費やせるとすると、200日(およそ6ヶ月半)の勉強時間が目安となるといえます。

ただし合格に必要な勉強時間は、それまでに蓄積してきた技術的な知識量などによって異なるため、自分の知識量に合わせてどのくらい勉強時間が必要かを判断しましょう。

二次試験の勉強時間

二次試験の場合には、最低でも6ヶ月間、可能なら8ヶ月は勉強時間として確保しておきたいところです。合格するためには500時間程度の勉強が必要とされています。

二次試験の場合には「記述練習」を行う必要があります。これは、技術士試験は専門知識を確認するための内容ではなく、課題解決力や応用能力について「実務経験に即した技術者思考の解答」が求められているためです。実務経験を基にして問われている内容を正確に理解した上で、答案の記述を行っていく必要があるため、かなりの勉強時間を要することになります。

技術士建設部門試験の勉強方法

一次試験の勉強方法

試験は例年10月に行われます。ここでは試験日の6ヶ月前(5月)から試験勉強をはじめるという前提でスケジュールを考えてみましょう。

5月:準備期間

この期間には自分の得意な科目と不得意な科目それぞれを把握するために、1〜2年分の過去問を解きます。この時に把握した得意・苦手科目の情報を参考に勉強する計画を立てます。

6〜9月:それぞれの科目の勉強を行う

過去問を理解することを中心として、それぞれの科目の勉強を進めていきます。勉強がある程度進んだと感じたら、それぞれの科目で50%以上の得点が取れそうかどうかを定期的に確認し、「苦手科目に重点的に取り組む」といったようにその後の学習方法について調整しましょう。

10月〜本番:仕上げ

本番と同じ試験時間で、それぞれの指定問題数が解けるかどうかといった点を意識しながら過去問を復習する期間としましょう。また本番で体調を崩さないように、睡眠や食事などに注意して体調管理もしっかりと行っていくことも大切です。

二次試験の勉強方法

二次試験は毎年7月頃に筆記試験が実施されます。上記の通り、500時間程度の勉強は必要と考えられるため、1日どの程度勉強にあてられるかを考えてスケジュールを立てる必要があるといえます。筆記試験対策を行う場合には、「専門知識の確認(キーワードの整理)」、「過去問を解答する記述練習」を行っていきます。

筆記試験対策にあたっては、下記のものを揃えておくことがおすすめです。

「重要キーワード」については、過去問題からキーワードを抽出し、自分で解説を加えておくことによって内容の理解につながりますし、実務における専門知識の整理にも役立つというメリットもあります。

全国に拠点を拡大し続けている
建設総合コンサルタント

静岡県浜松市に本社を置く株式会社フジヤマは、コンサルタント分野をはじめ、国土基盤(測量・調査)、空間情報(地理情報)といった3つの部門で構成されている建設総合コンサルタントです。国や自治体における建設コンサルタントの幅広い事業領域をワンストップで提供。地元はもとより、全国に拠点を拡大、成長し続けている企業です。

中途採用情報
  • 応募資格…技術士資格を保有し、実務経験のある方。
  • 歓迎分野…総合技術監理部門
    建設部門:鋼構造及びコンクリート/道路/河川、砂防及び海岸・海洋/都市及び地方計画/建設環境/港湾及び空港、上下水道部門:下水道、農業部門:農業土木/その他、森林部門:森林土木、応用理学部門:地質、環境部門:環境保全計画/自然環境保全など。
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  • 勤務地…静岡県浜松市・静岡市、東京都、名古屋市ほか。
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